有明海の
海苔の初摘みの季節です。
川副(かわぞえ)町の海苔漁業家は、今年11月10日に初摘みしました。
漁業者のみなさんは、この最初に摘む海苔のことを「
はなのり」と呼んでいます。’しょっぱな’に摘むのりという意味の’はな’だそうです。生産者のみなさんは昔から、この’はなのり’をポン酢や山葵醤油で食べる習慣があります。初摘みのこの時期だけ、しかも鮮度が命の「海苔の刺身」は、漁業者以外の人たちの口に入ることはめったにありません。
しかし今年は特別に、
南川副漁協青年部の方より分けていただくことができました。
今日だけ!お客様にお召しあがりいただいております。
舌の上でとろリと溶ける食感、その後にくる海苔の風味と歯ごたえ、焼き海苔では決して味わうことのない味覚です。品質、生産量ともに日本一を誇る「
有明のり」の’旬’を、毎年この季節のお客様にご提供できるようになるといいなと思っています。
乾のり品評会に出品される有明海苔は、信じられないほどすばらしい出来栄えですが、有明海苔の最高品質のものは、大手ブランド名で大都市圏に流出しています。佐賀県内で直接購入できるようになり、「佐賀で食べた海苔が一番美味しい」といわれるようになるといいなとも思っています。またワインのように生産者名や漁場名の海苔があったり、ボジョレー・ヌーヴォーのように、その年の味を楽しむのも話題性があっておもしろいかもしれません。